海狼の詩集
酒賛歌
♪金婚式♪


   酒賛歌

   如何に楽しく
   如何に暖かく
   如何に優しく
   我を包んで
   酔わせるや

   おまえと向き合えば
   醜き世間も
   その水に溶け行きし

   冷たき浮世も
   ほのかに燃え
   意固地な我を
   菩薩の元に連れ行かん

   嗚呼
   酒よ酒
   おまえ無くば 何が楽しかろ
   おまえ無くば 我凍えし
   おまえ無くば 我が慈悲無けり

   友来たりて
   酒を飲む

   酒飲むなれば
   又 友来たる

   夜も更けて
   酒を飲む

   酒を飲むなれば
   夜も 又更ける

   酒喰らい
   人の世の何たるかを
   問う我は
   己の存在理由すら
   知り得ぬ
   愚か者なり
   酒の温もりを
   知らざるや君

   酒の優しさを
   知らざるや君

   酒こそ 我が
   生涯の友なり

   酒こそ 我が
   生涯の師なり

   人は如何に
   生くれば良きや?

   人は何を
   成せば良きや?

   酒が我に問う
   哲学のひと時
   酒よ
   我れが良き友よ
   我れが敬愛する偉大な師よ

   なれど・・・
   世間の嫌われもの

   おまえを悪しく利用する人故に
   気違い水とけなされし

   なれど・・・
   なれど我は
   おまえの良き友なり

   安心して
   今宵も
   我を酔わせや

   酒飲めば
   世の憂いなど消え去りて
   我が初恋の偲ばれる

   如何に過ごせん彼のひとよ
   我老いたるように 又君も
   老いて雨を眺むるや

   盃に溢れる想い出を
   甘く苦く飲み干せば
   喉に刺さりし初恋の日々

   盃の底に残るは
   只 哀れなる
   酒飲みの姿

   酒よ願わくば
   冥土への旅も この我と
   我が愛せしひとたちの
   話しでもしながら
   一緒に歩いてはくれぬか

   愛 愛 求めしこの我が
   夜毎に語ったおまえと二人
   尽きぬ愛の夢を語りながら
   行こうじゃないか


   酒よ願わくば
   猛りし心静ませよ
   求めし愛の夢を叶えさせよ

   愛 愛 求めしこの我に
   真の愛を知らしめよ

   なれど酒よ

   願わくば 冥土への旅はおまえと二人
   よもやま話しに花咲かせ
   現し世の夢を語りながら
   歩こうじゃないか


   酒よ
   暖かき暖かき 彼のひとの傍へ
   今宵も我を連れ行けよ
   木枯らしの歌を枕に
   心地良き眠りに就こうぞ

   酒よ
   願わくば 春の森に
   連れ行かん
   暖かき暖かき 彼のひとと二人
   花に埋もれて語ろうじゃないか

   酒よ
   もし 許されるなら
   暖かき暖かき 彼のひとと二人
   遠くの星へ連れ行かん
   柵捨てて 我は寛がん

   酒よ
   おまえの魔力を以ってして
   暖かき暖かき 彼のひとの心を
   我に向けたまえ
   我はその心を 慈しまん




  酒の恋歌(一)

   酔うなれば
   君に逢いたき
   この月よ
   叶わぬ夢と
   知りつつ尚も

   虫たちも
   伴侶求めて
   歌わんに
   我にあるのは
   盃一つ

   風すらも
   君住む里を
   恋焦がれ
   酔いたる我を
   捨てて行かんや



  酒の恋歌(二)


   月眺め
   我は酔うぞよ
   虫歌え
   風は騒げよ
   星は瞬け

   この野辺に
   君は無けりも
   想い出が
   我を慰め
   芒を揺らし

   暖かき
   君の温もり
   偲ばれて
   干せる盃
   只重なるや
   



  酒の恋歌(三)


   遣る瀬無き
   この世と言えど
   酒の有り
   只静(しんず)かに
   我を酔わせし

   人嫌い
   世間を嫌う
   我なるも
   恋うる君への
   想いや如何に

   酒よ酒
   おまえにだけは
   真実(まこと)有り
   今宵も酔わせ
   我連れ去れよ

 疑問

人間は 何の為に

地上に現れたのでしょうか

恋を する為でしょうか

愛を 知る為でしょうか

それとも この星を 

破壊 する為でしょうか


私のように

酔っぱらう為でないのは

確かだと思うのですが・・・



  言い訳

   私だって

   たまには風に成りたい
   時も有るのです

   星空を彷徨いたい
   時も有るのです

   恋の想い出に浸りたい
   時も有るのです

   だから
   酒を飲むのです

   今宵
   口にせし酒よ

   汝
   処女の恥じらいを秘め
   娼婦のしたたかさを秘めん

   我を自在に操り
   我が心を魅了せん

こよなく酒を愛する海狼が
ほろ酔いで綴った落書きを
置いて居ます
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